今アツい！韓国ドラマの次は「韓国文学・エッセイ」を読んでみよう
K-POPや韓国ドラマなど韓国カルチャーが今大人気ですが、韓国本も次々と日本で邦訳・刊行されていることはご存知でしょうか？
11月に映画化された『82年生まれ、キム・ジヨン』や、NETFLIXでも放送されている『保健教師アン・ウニョン』などの原作は日本でも翻訳され読むことができます。
海外文学ってカタカナの名前が多くて少し苦手…という方もいるかもしれませんが、欧米文学と比較して文化や感情表現など共感できる韓国文学は、とても読みやすいので読書週間がない人にもオススメです。
とはいえ「どの作品を読めば良いの…？」という方に、オススメの韓国本・韓国エッセイをご紹介します！
現代を生きる女性のフェミニズム問題をテーマにした韓国ベストセラー！
「82年生まれ、キム・ジヨン」チョ・ナムジュ著/斎藤真理子訳
韓国で130万部以上販売されたベストセラー。33歳の主婦が、韓国社会における男女不平等で苦しみ受けるカウンセリングの記録という形で書かれた物語。儒教の考えが根本にある韓国では上下社会、男性優位の影響を女性たちは強く受けて生きていかなくてはいけないという現実が書かれています。
韓国の女性は強い！というイメージがあったので、少し意外という印象でしたが、主人公キムジヨン氏の母、祖母の時代とはまたフェーズの異なる差別や不平等があるのはどの国でも同じなのでは？と思いました。最近の韓国ドラマやアイドルの勢いもさることながら、韓国文学が日本でも広まっていると思います。この作品を読んで韓国社会って大変だなあ、、と他人事にするのではなく、日本や世界はどうなんだろうと振り返ってみるとこれは自分の話だ、と感じる人も多いのではないでしょうか？10月には映画も公開されるので、まずは読んでおきたい1冊。ドラマ「トッケビ」を見てコン・ユさんのファンになった！韓国ドラマにハマっている！という人にもオススメです！
読みやすさ★★★★★
教養度 ★★★☆☆
おススメ度★★★★★
とにかく読みやすい！50人のストーリーを描いた短編集
「フィフティ・ピープル」チョン・セラン著/斎藤真理子訳
お隣の国韓国の大学病院を舞台に、50人の老若男女の短編集。若手作家の著者が書く第50回韓国日報文学賞受賞作。
立場も年齢も違う50人のストーリーは短いけれど、それぞれの心情がとても深く書かれているので一気に感情移入してしまう作品。舞台は同じなのでそれぞれの関係性を想像しながら読めるのと、やはり韓国の人々の考え方視点と知りながら日本人との比較して読むととても読み応えがある。
基本的にはライトな作品が多いので、笑ったり悲しくなったり、韓国文学を初めて読むという人にとてもオススメの1冊です！
読みやすさ★★★★★
教養度 ★☆☆☆☆
おススメ度★★★★☆
2020年「本屋大賞翻訳小説部門」で一位受賞した感動話題作！
「アーモンド」ソン・ウォンピョン著/矢島暁子訳
韓国では40万部を突破！生まれつき感情と記憶処理における重要な役割を担う脳の扁桃体（アーモンド）が小さく、感情がない少年ユンジェアが愛によって変わり成長する様子を描いた感動作。
悲惨な出来事に遭遇しても傍観し「怪物」と呼ばれた彼が、ある出会いをきっかけに人生が大きく変わっていく。読んでまず無感情という状態が一体どのようのなことなのか、から涙が止まらなくなるストーリー展開まで、とても心動かされる作品です。感情動かされるストーリーが好きな人にオススメの韓国文学作品です。
読みやすさ★★★★★
教養度 ★★☆☆☆
おススメ度★★★★★
NETFLIXでドラマ配信中！映像と一緒に楽しめるファンタジー小説
「保健室のアン・ウォニョン先生」チョン・セラン
「フィフティ・ピープル」著者の新シリーズ。特殊な霊能力を持つ保健室教諭のアン・ウォニョンは、赴任先の私立高校で起こる怪奇現象に〈レインボーの剣〉と〈BB弾銃〉で立ち向かう！相棒で同僚の漢文教師のホン・インピョとの助け合いながら原因である邪悪を倒し、学校の秘密を探っていく。スリルでロマンスもありのファンタジー小説。
韓国の映画やドラマの傾向としてグロテスクでダークな要素が強い作品が多いというのがありますが、本作でもユーモア交えながらもそのテイスト、「韓国っぽさ」を非常に感じられると思います。NETFLIXでは、「82年生まれ、キム・ジヨン」「新感染」にも出演している女優チョン・ユミ氏が主演をつとめるドラマも配信されているので、小説からドラマ、ドラマから小説のどちらからでも楽しめます！映像と一緒なら楽しめるかも…という人にぜひオススメです。
読みやすさ★★★★★
教養度 ★☆☆☆☆
おススメ度★★★★★
自分らしく生きていい！BTSメンバーも愛読の韓国エッセイ本
「私は私のままで生きることにした」キム・スヒョン
BTSジョングクも愛読！韓国で100万部突破のベストセラー、日本でも大人気の韓国エッセイ本。まわりに振り回されず、私らしく生きることを優しく応援してくれるメッセ—ジに触れた読者も多い本作。コミュニケーションが多様化し、より上手く生きていかなくてはいけない世の中に疲れてしまった人に、イラストレーターで作家の著者が自分らしさを肯定してくれる。同著者の「死にたいけどトッポッキは食べたい」も共感の声多数！BTSのRMも読んでいると話題になっている。
小説よりもライトにエッセイなら読んでみたいという人であれば、韓国テイストの色使い・イラストも魅力的な本作がオススメです！
以上初めてでも読みやすい韓国文学・韓国エッセイをご紹介しましたが、普段日本文学なんで読まない！けれど「愛の不時着」「梨泰院クラス」「BTS」など韓国カルチャーにはハマってる…そんな人にこそ読んで欲しい作品です。
韓国本コーナーがある書店も増えているので、ぜひ手に取って読んでみてください！
