「1冊との出会いから本屋というキャリアへ」SPBS鈴木美波さんインタビュー

「1冊との出会いから本屋というキャリアへ」SPBS鈴木美波さんインタビュー

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奥渋谷にある本店からカルチャーを発信し続け、今年2020年は豊洲・虎ノ門に新店をオープン、雑貨などライフスタイル事業メインの2店舗も構える「SHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERS(SPBS)」。出版事業も手がける本屋「SPBS」のBOOKS事業部に所属し、現在は産休中の鈴木美波さんに、「本屋」というキャリアへ進んだ経緯や読書スタイルについて伺いました。

SPBSは「本と本屋の未来の扉を開く」というヴィジョンを掲げる。奥渋谷にある本店は開業13年目。

鈴木さんが新卒でSPBSに入社し「書店員」という職業に就かれた経緯を教えてください。

高校3年の春、受験勉強中に「フェルマーの最終定理」という本を読んで本の面白さに開眼。その後、図書館空間が最高の大学に入り、暇ができたら図書館にいく生活を送っていて、追い打ちをかけるように池袋のジュンク堂で膨大な数の本に打ちのめされ、好奇心が大爆発。できるだけ多くの本を読んで死にたいと思うようになり、遅咲きながら本が好きになりました。

そんな体験もあって、大学では経済学部の勉強と並行して、図書館司書の資格を取るために勉強しながら神田の図書館でアルバイト。今はなきリブロ池袋店(学習参考書・コミック売り場)でのレジ打ちも担当し、本に関わる仕事に就きたいという気持ちが強くなっていきました。そして就職活動中に本紹介のフリーペーパーを編集している中で、SPBSの代表である福井さんに取材したことがきっかけで、そのままボランティアスタッフとして色々と手伝うようになり、その後光栄にも入社のお声がけをいただき、晴れて本屋として働くことになりました。

2020年6月には虎ノ門・豊洲に新店がオープン。都内5店舗に拡大。

虎ノ門ビジネスタワー内「SPBS TORANOMON」。オンライン講座がメインの「SPBS THE SCHOOL」も始まった。
https://www.instagram.com/p/CBfh8KgFr4Y/?igshid=g20ns6d30lih
ららぽーと豊洲3内「SPBS TOYOSU」にはカフェ併設のワーキングスペースも。

これまで出会ってこられた数多くの「本」は鈴木さんの知性・感性や人間性にどのような影響を与えてきたと感じますか。

本と関わる仕事に就いたことで、自分自身の生活のあり方が一変したと思います。もちろん一冊一冊の本との出会いもあるけれど、毎週どこかしらの本屋に行って今日はどんな小説が出ているだろう、本屋でどのような特集が組まれているだろう、いまはこういう雑誌の切り口がトレンドなのだな、などなど、本屋との付き合いが変えたものは大きいです。世の中にどのような本が存在するかを知り、自分の興味の赴くまま、直感的にいま読みたいと思える本を手に取るということが楽しくて楽しくて仕方ないし、その生活様式は少なからず知性や感性に影響を与えていると思います。人間性は、本そのものというよりも本によって出会った人、語られたこと、語り合ったことに影響を受けて変化していると思います。

特に影響を受けた本があれば教えてください。

『フェルマーの最終定理』です。360年かけて世界中の数学者が一つの定理を解くというドキュメンタリーなのですが、自分が生きている時代だけでなく次の世代にもバトンを繋ぐような生き方をしたいと思うようになりました。

「フェルマーの最終定理」サイモン・シン(新潮社)

書店員としてどのような売り場づくりを心掛けているのか、こだわりはありますか?

お客様にとって「夢中になれるものへの入り口」になったらいいなと思いながら売り場をつくります。自分はもともと本の虫という感じではなかったので、「昔から本が大好きで!」という方々との壁を感じ、書店員をしていることに後ろめたさがあったときもありました。でも、自分の経験から、本を読み始めるのはいつからだっていいし、何かに夢中になるきっかけはいつだってなんだっていいと思うようになり、その入り口を作るのが自分の役割だと思うようになりました。

鈴木さんの本棚を見せてください!

一部ですが!

奥行きある本棚には判型ごとに本を収納。アーティストやクリエイターの著作も多数。

鈴木さんの読書スタイルはありますか。

ルール化せず、いつでもどこでも気が向いたら読みます。
小説、人文書、ビジネス書など同時にいくつかの本を読んでいて、気分によって手に取る本が変わります。面白くなくなったら、途中でも読むのをやめます。オンライン・オフライン問わず、本屋に定期的に行くことで自分が何に興味があるか、直感を磨いてます。


鈴木美波(SUZUKI MINAMI)
SPBS BOOKS事業部
学生時代からSPBSにインターンとして勤務、2010年入社。本店店長やマネジーャーとしてライフスタイル事業、虎ノ門・豊洲店立ち上げの企画運営などを手がける。現在は一時休職中。
Instagram https://www.instagram.com/minami___suzuki/



「本と編集の総合企業」
SHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERS(SPBS)

SPBS本店
〒150-0047 東京都渋谷区神山町17-3 テラス神山1F 
SPBS TOYOSU
〒135-0061 東京都江東区豊洲2-2-1 アーバンドックららぽーと豊洲3 4F
SPBS TORANOMON
〒105-6402 東京都港区虎ノ門1-17-1 虎ノ門ヒルズ ビジネスタワー 2F
+SPBS 渋谷スクランブルスクエア店
〒150-6102 東京都渋谷区渋谷2-24-12 渋谷スクランブルスクエア 2F
CHOUCHOU 渋谷ヒカリエShinQs店
〒150-8510 東京都渋谷区渋谷2-21-1 渋谷ヒカリエShinQs 1F


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